秋の彼岸前後になると、まだ汗をかくくらいの陽気なのに、風は急に冷たくなってきます。
この時期は汗をかいて、それが急激に冷やされ体に悪影響をあたえてしまいます。
それは「汗の内攻」と呼ばれていて
自分でかいた汗が、自分の内を攻めるという意味です。
実は秋という季節は、真冬よりも「冷える」季節です。
この時期、体はまだ夏の傾向が残っているので「冷える」と感じにくいです。
しかし、本格的に寒くなる真冬より、暖かいことになれていた体が急に冷たくなる時期の方が、「冷え」の影響を大きく受けます。
特に注意しなければいけないのは、「寝冷え」です。
床に入るときは、まだ寒くはないのですが、明け方急に涼しくなり気温が下がります。
このときに、急激に汗が内攻するのです。汗をかくほど暑くない季節でも、人間は眠るとみんな汗をかきます。
体は、眠ってから汗をかくことで、疲労が抜けるようになっています。
秋は、その汗が明け方急速に冷えて内攻するのです。
秋の寝冷えによる汗の内攻は、泌尿器(腎臓など)に影響が出ます。
体が重くだるくなり、のどや耳が痛くなることもあります。
そして、小便が近くなります。
いびきをかくとか、いびきが大きくなるというのも、泌尿器の働きと関係しています。
その他にも、下痢をしたり、しゃっくりが出たり、鼻血・鼻水・鼻づまりなど、冷えによる影響は、いろいろな症状として現れます。夜寝ていて足がつるのも、この時期急に多くなります。
「寝冷え」による症状を解消するのには、朝風呂に入ることが一番良い方法です。
朝風呂は「寝冷え」に対して大変効果があります。そして、一日をスッキリと気持ちよく過ごせます。
大切なのは、熱めのお湯に入ることです。ぬるいお湯では効果がありません。この場合、ちょっと熱いのを我慢するぐらいが適温です。長湯をする必要はありません。
朝風呂は、「冷え」による体の変調に対して卓効があります。一度体験していただけば、その効果にびっくりすることと思います。
「冷え」が原因で起こっている、風邪のような症状、下痢、便秘、頭痛など。安易に薬にたよるよりも、まずは朝風呂を試してみることをおすすめします。
「朝風呂はちょっと・・・」という人は、朝起きてすぐに部分浴で足を温めるだけでも効果があります。秋は、起床してすぐおこない、真冬になったら、起きてしばらくして、体が少し温まってからおこないます。