脊柱管狭窄症と椎間板ヘルニアは病態が異なるため、間違った知識で体操などを行うとかえって
悪化させてしまいます。その様なことが起きないよう、2つの病気を見極めることが大切です。
椎間板とは、背骨と背骨の間をつなぐ軟骨のことで、クッションの役目をしています。この軟骨の
中心部にはゼリー状の組織がありますが、何らかの理由で椎間板に亀裂が入り、このゼリー状の
組織が外に飛び出し、神経を圧迫し、腰痛や坐骨神経痛を引き起こすのが椎間板ヘルニアです。
脊柱管狭窄症は背骨の後ろ側にある管を通る脊髄が圧迫されて起こる病気です。自分で見分ける
方法は後でご紹介します。それともう1つ似ている症状の病気は閉塞性動脈硬化症です。これは
足の血管が狭まって血流が悪くなるため、いつも足が冷たい、歩くとしびれるなどの症状が現れます。
しかし、それら3つの病気の症状には微妙に異なるところがあります。似ている症状であっても違う
病気ということはよくあります。完全な自己判断(診断)は避けて、整形外科や循環器内科などの
専門医を受診することも大切です。 →「狭窄症と椎間板ヘルニアの見分け方」