背骨の中でも腰の所の骨は、1本の柱のようなもろい構造になっています。肋骨で覆われて、その中
で背骨としてある所や、骨盤の中の一部分としてある背骨に比べると、腰の骨はそこで常に約20㎏
~30㎏もある上半身を支え、さらに腰の曲げ伸ばしなどを行なう運動器としての役割も担っていま
す。そのため、歳を重ねるごとに腰の骨への負荷は蓄積され、やがて骨の変形やズレが生じてきま
す。1つの骨自体が変形してトゲのような物が出てきたのが「骨棘」です。それが神経を傷つけてし
まったり、圧迫することがあります。通常、背骨は上下の列が整列していますが、様々な負荷がかかる
ことによって背骨が前後にズレることがあります。これを特に「腰椎すべり症」と呼びます。これらが
重症化して生活が困難になってきて、神経がかなり傷んでいると考えられる場合は手術に踏み切る
ことがあります。とは言え、手術はあくまでも痛みや痺れの原因となっている神経の圧迫を取り除い
て、神経の回復を期待するものであって、傷んだ神経を直接修復して治すものではありません。
場合によっては、術後も痺れなどの症状が残ってしまう事もあります。また、手術で症状がなくなった
のに、しばらくして再発することもあります。ですから、自分で予防出来ることは自分でした方がイイ
ですよね。 →「自分で予防は出来ます」