扁桃炎は主に子どもに起こり、のどの痛みだけでなく高熱や悪寒、頭痛などの症状が激
しくあらわれるのが特徴です。扁桃炎は、のどの奥にある扁桃腺に溶連菌や連鎖球菌、ブ
ドウ球菌などの細菌がついて起こります。
扁桃炎には、急性のものと慢性のものがあり、急性扁桃炎を繰り返すことで慢性化しま
す。慢性化すると扁桃に細菌が常に存在するようになってウミがたまり、いつものどに軽
い痛みを感じたり、首のリンパ節が張れるようにもなります。
整体法では、西洋医学のように扁桃だけに異常が起こっているとは考えずに、泌尿器系
統である腎臓の働きが悪くなって、それが扁桃に悪影響を及ぼしているとの見方をしま
す。これは、慢性的な扁桃炎の人の多くが、慢性的な腎臓病をかかえているという状況か
らもわかることです。
西洋医学では以前、扁桃炎を繰り返す子どもの扁桃を摘出する手術が数多く行われてきま
した。扁桃は、のどから細菌などの悪ものが侵入してこないように、門番の役割を担って
います。そこが炎症を起こすということは、熱を出して菌をやっつけ、それ以上からだの
中に入らないように守るという重要な働きをしているのです。それを、炎症が起きたから
と簡単に取ってしまうのは怖ろしいことです。
扁桃炎では、痛みが非常に激しい急性と、慢性の場合では対処法が異なります。急性扁桃
炎の痛みを取りたいときには、蒸しタオルを直接のどの痛い部分に当てるといいでしょ
う。一方慢性化している扁桃炎では、老廃物がたまり腎機能が低下している可能性がある
ので、部分浴のひとつである「足湯」を1日2回朝夕行うと効果的です。
①急性の痛みには、のどに蒸しタオルを冷めるまであてます(数回繰り返す)。
②発汗をうながすためにコップ一杯の水を飲みます。くるぶしの半分から下をやけどし
ない程度の高温(45度前後)のお湯につけ、足が赤くなるまで浸します。
一度試してみて欲しいと思います。