ひとくちに頭痛といっても、その原因はさまざまです。なかに
は脳の神経の異常や腫瘍など、重大な病気が原因で起こる頭痛
もありますが、私たちが普段よく悩まされる頭痛の多くは、疲
れやたべすぎ、血行障害などが原因で起こるものです。
食べ過ぎが頭痛の原因というと、意外に思う人がいるかもしれ
ません。しかし、食べ過ぎてふくれた胃が背中から肩を通り、
後頭部にかけて走っている僧帽筋を下に引っ張ると、肩がこり
ます。肩こりが高じると頭痛が起こってくる事は、皆さんもよ
くご存じでしょう。片頭痛を起こしたとき、吐くと治る場合が
ありますが、これなどは食べ過ぎによる頭痛の典型的な例で
す。
朝起きたときに頭が痛いなら、肝臓が疲れている可能性もあり
ます。女性では、ホルモンの分泌が狂ったために頭痛が起こる
こともあります。
また、学校へ行きたくないと考えている子どもが、登校時間に
なると頭痛を起こすことがあるように、ストレスや心配ごとな
どの精神的な要素が、頭痛の原因になることもあります。
頭痛を解消するには、とどこおった血液の流れを、よくしてや
らなくてはなりません。後頭部のいちばん出っ張っているとこ
ろから指3本くらい外に親指を当て、頭を上に向かせるようにし
て、頚椎の動きをよくし、血行を良くしましょう。
ここは整体法における頭の急処のひとつです。少しくぼんでい
るので、指をあてるとスッとはまります。一般の方にも探しや
すい場所です。
1.両手の親指を後頭部のいちばん出っ張っているところから指3
本くらい側方(指3本くらい外側にある溝)に当てて、頭を支え
る。
2.親指に頭を乗せるような感じで、そのままゆっくりと上を向
く。1回につき1.2回、1日2回(朝、晩)が目安。