本来なら血が通っていて温かいはずの手や足が、冷たくなるのが冷え性です。中には夏で
も手足が冷えて眠れず、靴下を履いて寝るというような人もいます。そして、冷え性を訴
えるのは、ほとんどの場合、女性です。
整体法では、この冷え性を、体が寒さや冷たさに、うまく対応できないために起こるもの
であると考えています。健康な人の体は、寒さを感じたら、ちゃんとそれに対応して体温
が上がり、寒さに順応します。しかし、冷え性の人にはそれができません。
体のすみずみまで血液が行きわたらなくなって、手足の指先など、末端部が冷えてしまう
のです。体温が下がる直接的な原因は、血液循環の悪さですが、そのおおもとの原因は、
体温調節機能がうまく働いてないことにあります。
寝る前などに手足の冷たさをその場で解消したいときは、足首から下を熱めのお湯にひた
す足湯を行います。
<足湯>
・発汗を促すためにコップ一杯の水を飲んでから行います。くるぶしの半分から下を火傷しない程度の高温の湯(43〜45度前後)につけ、足が赤くなるまでひたす。一回につき4、5分、1日2回(朝・晩)が目安。足をお湯から出した時に、左右の足の色具合が異なるときは差し湯をして温度を上げ、白い側だけもう一度行う。
さらに冷え性の解消のためには体操も効果的ですが、もうひとつおすすめの方法がありま
す。それは夏にしっかり汗を掻くことです。
夏にたくさん汗を掻くと、胸椎5番の可能性が出ます。すると血液やリンパの流れが良く
なって、筋肉の緊張がほぐれるとともに、関節の可動性も良くなります。つまり、整体法
でいう、ゆるんだ体になるわけです。
ゆるんだ体には柔軟性があるので、季節の変化にもうまく対応できます。寒い時には、体
の末端部にまで力強く血液をいきわたらせ、体温を上げてくれますし、暑い時には汗をか
いて熱を発散し、体温を下げてくれるのです。
このように体温調節機能がスムーズに働くようになれば、冷え性は根本から解消します。