ふくらはぎの筋肉がけいれんし、痛みを感じるのが、こむら返りです。この状
態を「足が、つる」と表現する人もいます。
睡眠中や、足を動かした直後に起こりやすい傾向が見られます。また、筋肉の
弱い人が急激に運動したときや、妊娠中の人や糖尿病の人もこむら返りを起こ
しやすいようです。
これはこむら返りが、筋肉の硬直を起こしているときに起こるからです。
睡眠中に起きるのも、体が休んでいることで、緩んでいる箇所と、緩みにくい
箇所との格差が大きく出て、この格差が筋肉の硬直を生むからです。
そのため、体全体に硬直がある人、とくに老人のような体は緩む箇所がないた
め、こむら返りはまず、起こらないのです。
さて、整体法では、このこむら返りを腰が疲れたときに起きるものと考えてい
ます。腰が疲れてこわばり、緩みが悪くなって、足の裏側の筋肉を硬直させる
のです。
とくに、骨盤が下がった状態で腰がこわばると、ひんぱんに、こむら返りが起
こってしまいます。また、寝ているとき、普通なら体全体が緩むのですが、ほ
かの部位は緩んでも、ふくらはぎの筋肉だけ硬直が残るようになります。
そして、緩んだ筋肉と硬直した筋肉のあいだに生じる落差が、痛みの元となる
のです。寝入りばな、あるいは明け方にこむら返りが起こりやすいという場合
は、たいていこのタイプです。
こむら返りが起こった時の応急処置としては、まず、膝を抱くようにして、腰
の筋肉を伸ばすことが先決です。大元である腰の筋肉を緩めれば、足の裏側の
硬直はとれます。
一般には、足の親指を甲側に引っ張る方法がいいと言われているようですが、
つま先は足裏側に丸めたほうが足裏の筋肉が緩みます。
こむら返りが起こった時の応急処置
1.膝を抱えるように曲げて、腰を伸ばして緩める。
2.仰向けに寝たままでやってもOK