加齢とともに感じるひざの痛みの多くは、ひざの軟骨が磨り減って硬く変形してしまい、周囲の組織を傷つけることで生じます。原因は加齢や肥満、過剰なダイエットによる栄養不足と言われていますが、もう一つ多い要因が重心の異常です。
通常は、まっすぐ腰からひざを通って地面と力が抜けていきますが、体のバランスが崩れてくるとその状態が維持できなくなってしまいます。たとえば極度に疲労する、骨盤が開いたり下がったりする、あるいは外反母趾で足の裏の支持がうまくいかなくなる・・・こうなると重心が崩れてしまうのです。
崩れた重心を安定させるために、体は両足を開いたり、骨盤に負担をかけて無理にでもバランスを取ろうとします。現代の女性に多いO脚も、この結果として生じてしまう症状の一つです。
なので今回は、股関節を軸に、脚を旋回させることでズレた重心を元に戻すための体操を紹介します。
(手順)
① あお向けに寝て片脚を上げ、両手でひざを抱えて体に引き寄せる。
② 足先を上げ両手で太ももを持つ。つま先よりもかかとを上げ、アキレス腱が伸びるようにする。
③ 太ももをぐっと持ち上げるようにしながら、ゆっくり脚を内側へひねる。(ひざが曲がったり背筋をまるめないようにしましょう)
④ 足は持ち上げるようにしたまま、ゆっくりと脚を外側へひねる。これを数回繰り返す。
⑤ 足先を内に向けた状態で両手を離し息を吐きながら、足をできるだけゆっくりと床へ下ろす。
以上です。
上手に行うと、最後に足を下ろしていく際、床が非常に遠くに感じるようになります。
かんたんなので、ぜひお試しください。