今回は、不眠についてです。
整体法では、睡眠をからだにエネルギーを蓄
える為の重要な行為と考えます。私たちの体は、過度な疲労があれば、自然に睡眠という
栄養を欲するように出来ているのです。
さて、不眠症には、様々なタイプがあります。
まず、なかなか寝付けない場合は、そもそも眠りが必要なほど疲れていないことが多い
のです。夜中や朝早く目が覚めてしまう場合も同様で、疲労が取れてしまったから自然に
目が覚めたとも考えられます。それを「何時間寝なければいけないのに」と思い込む必要
はありません。必要な睡眠時間には個人差があり、2,3時間で十分な人もいれば、8時
間以上眠らないと調子が悪いという人もいるのです。注意を要するのは、極端な疲労のた
めに体が硬直して眠れない場合で、特に大胸筋という胸の筋肉が緊張しています。この筋
肉は呼吸と関係し、息が浅く熟睡出来なくなり、脳の疲れを回復できず不眠感が残るので
す。
この体操をご紹介します。
①横向きになって寝て、下になった側の腕に頭をのせます。上側の腕を手の平を上にし
て体に沿わせます。
②前から腕を回し、耳の脇を通って斜め後方で止めます。この時、肩を支点として腕の
力を抜くと、腕の重みで大胸筋が伸ばされ、胸郭が開いてきます。
これを3回ぐらいして、逆も同じようにします。
胸の筋肉を緩めて、深い呼吸が出来るようになると、よく眠れるようになると思います。