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顎の痛みに効果的な体操
あごの関節は、はまり方が意外に浅いものです。だから、しっかりと筋肉で支
えておかないと、うまくものがかめなくなります。しかし、現代人は固いもの
をあまり食べなくなったので、あごの筋肉がずいぶん弱くなってしまいまし
た。
そのため、本来なら筋肉が受けてくれるはずの力が直接、あごの関節にかかる
ようになり、口を開けるたびに、痛みに悩まされる人もふえてきました。
ちなみに、口を開けるとき引っかかるような感じがしたり、関節の鳴る音がす
る、痛みのために口を大きく開けたり、ものをかんだりすることができない、
といった状態になってしまうと、顎関節症という病気として扱われます。
柔らかいものばかり食べていないで、歯ごたえのあるものをしっかりとかんで
食べるようにし、普段からあごの筋肉をきたえることも結構なのですが、じつ
はあごが痛むのは、あごの筋肉だけのもんだいではありません。
首とあごをつないでいる胸鎖乳突筋という筋肉も衰えて、硬直したり伸びきっ
たりしているのです。この胸鎖乳突筋にでる異常は、呼吸器や腕の使いすぎ、
さらには骨盤の異常が原因となることもあります。
この胸鎖乳突筋が衰えると、肩こりや首の痛みなど、さらに多くのトラブルが
おこるようになります。
そういうとき整体法では、別の部分から二次的、三次的に、患部に働きかける
体操を行うことをすすめています。ここでは、脊柱をゆるめる体操をするとよ
いでしょう。中心がしっかりしていると、それにつながる部分も強くなってく
るので、まずは体の中心線にあたる脊柱に力を集中させるのです。
この体操では背骨を伸ばしたときにあごから首、肩にかけての筋肉が収縮し、
力を抜いたときに弛緩します。この正反対の力の繰り返しが、筋肉をゆるめ
て、必要なときに力を入れやすくするのです。首と肩の境目(頸椎、番)に意識
を持っていって、そこをとくにのばすようにすると、さらに効果的です。
(脊柱をゆるめる体操)
①あお向けに寝て、手を前からゆっくり上にあげ、両手足で背骨を思い切り
伸ばす。このとき、肩甲骨はうちに寄せ、アキレス腱は伸ばし、かかとを突き
出すようにする。
②背骨を伸ばしきって呼吸耐えたあと、全身の力をポンと抜く。
一度試して欲しいと思います